『邪悪になるな!』 〜この言葉からみえてくるもの〜

読んで、すぐに役立つ、販促テクニック

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販促の“反則技”50

お金をかけずに、アイデアと知恵で集客や

売上げを伸ばしていくための50のアイデア

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石巻市の日和山の桜も満開となりました。昨年の今頃は、桜がどうこう、という余裕が全くなかったのですが、『春になれば桜が咲く』。当たり前のことに改めて自然の有り難さも感じました。

 

販促の反則技 エピソード28

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『邪悪になるな!』

〜この言葉からみえてくるもの〜

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前回は『“インパクト”と“インタレスト”』と題して、広告でのインパクトとその商品サービスに興味をもつインタレストが必ずしも一致しないというお話しをさせていただきました。今日はひとつの目的からサービスを拡大し、しかも使っている地域や年齢層によって、主力商品を変えて提供していることについてお話しましょう。

 

グーグルが売っているものは、何か?

先日、フェイスブックが株式上場したことがニュースとなりました。2004年の創業ですから8年で上場を果たしたことになります。それ以前、グーグルの上場も予想以上の収益性に投資家筋から驚かれるほどの話題だったことを記憶している方も多いと思います。

1998年に、スタンフォード大学在学中のラリー・ページとサーゲイ・ブリンの二人で創業したグーグルは、300年はかかるだろうといわれた「世界中の情報を有用化する」という会社目的でスタートしました。ちなみに社名の由来は10の100乗を意味するゴーゴルからきています。

当初は画期的に使いやすい検索ソフトだけでしたが、この目的に沿ってグーグルマップ、ストリートビュー、Gメール、ユーチューブ、携帯用アプリなどを展開し、今ではインターネット情報総合サービス業として世界に君臨しています。

そのグーグルに社訓があるのはご存知でしょうか?意外にもあの自由な社風の中にも創業当時からの社訓があり、今でも会社の判断基準として活かされています。勤務時間の20%は業務以外のことをすることを許されており、さらに毎年入社希望者が100万人を超えるといわれるあのグーグルに社訓があるのは、意外なような気がしますよね。

それは、「邪悪になるな」というもので、情報という武器を持って邪悪に考えると、有用なサービスができなくなる、またはユーザーからの信頼を失ってしまうという戒めからだそうです。(この社訓を私はなぜか、映画・スターウォーズの“フォース”のように感じてしまいました・・)

 

42歳と25歳、多くのライバル。

グーグルは、検索サイトからいろいろな分野に業態を拡大しています。電子図書の取り扱いでは、出版会社に訴えられたり、ニュース配信に際しては、活字メディアから攻撃されたり、ユーチューブにいたっては音楽・映像関係から非難を浴びたりしました。近年はストリートビューが人権侵害では?と物議を醸しましたがどれもこれも目的である「世界中の情報を有用化する」に沿って展開していることは間違いありません。

ところで、このグーグルにも2つの強敵が現れました。

ひとつは中国です。検閲なしでは公開を認めないとする中国政府と昨年も問題が表面化したことはご存知と思います。結果はグーグルサイドの妥協で決着がつきましたが。ここで面白いデータがあります。グーグルを利用している利用者の平均年齢ですが、アメリカ国内では、42歳なのに対し、中国では平均25歳になるというのです。これほどの差があるとは驚きでしたが、利用用途もアメリカでは学術的なことも含め検索を中心に利用されているのに対し、中国ではゲームや音楽映像のダウンロードに利用されており、しかも、そのほとんどが海賊版による違法ダウンロードだというのです。グーグルも様々な手立てをしたものの撲滅できず、ついには音楽映像関連会社と協力し無料配信サービスを行う決定をすることになりました。アメリカ本土より多い3億3800万人のネット人口の中国の“数の力”は、やはり侮れないといったところでしょうか?

また、もうひとつの強敵はフェイスブックだと思います。グーグルが情報を扱っているのに対し、フェイスブックは交流を扱っています。グーグルにも実はフェイスブックに対抗したもので「オーカット」というものが存在していますが、なぜかインドと南米以外では普及できていません。反対にフェイスブックはユーザー同士の「友人の知恵」としてフェイスブックが検索機能としても優れているとして、ネット上にない個人の知識情報もフェイスブックなら可能になるとしています。

今後のこの二つ、似て非なるものか、ガチンコで勝負していくのか?楽しみでもありますが、私はグーグルが上場の際、投資家宛に向けた文章の一文が気になったので最後に紹介します。

「グーグルは、普通のやり方をしない」

 

【今日の確認28】

みなさん、自社の商品やサービスをどう展開していますか?それは会社の目的や理念に沿った形ですか?そしてマーケットやターゲットに合わせた売り方をしていますか?

 

 

 

〜小さく考え、大きく動かす〜

販促&広告アドバイザー

小野寺豊

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