『“インパクト”と“インタレスト”』

読んで、すぐに役立つ、販促テクニック

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販促の“反則技”50

お金をかけずに、アイデアと知恵で集客や

売上げを伸ばしていくための50のアイデア

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石巻の友人経営者が、やっと事業再生の3/4の助成金が決まった・・と喜んでいた。しかし、いったん自分で全額払った後に助成金が支給されるらしい。結局、自分で全額用意するには銀行から借りるしかない。担保やら何やら、また最初からだと嘆いていた。1年以上経過しても、まだスタートラインにも立てていない。この状況は、今の日本を一番表していると言ったら怒られるだろうか?

 

販促の反則技 エピソード27

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『“インパクト”と“インタレスト”』

〜印象に残るのは、商品か映像か?〜

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前回は『高齢者+タブレット端末=?』と題して、食品通販とドコモの組み合わせに夜新事業の話や東北地方における宅配弁当や食材の通販事業を、高齢者にタブレットまで配布して始めようとする話をさせていただきました。確実に変革している小売・サービス業に本当に進化していますよね。

 

「エリマキトカゲ」を知っていますか?

20年以上前のテレビCMで、ひょうきんな走り方で一躍有名になった「エリマキトカゲ」を記憶している方は、多いのではないかと思います。しかし、このテレビCMが何の商品のものだったか?というと、ほとんどの人が記憶にありません。つまり、テレビCMのインパクトには成功しているのですが、商品への興味・関心、つまりインタレストにつながっていないのです。もうひとつ同じような事例で、(もう少し新しいですが)愛くるしい「ウーパールーパー」を使ったテレビCMがありました。この商品は何だったかご存知ですか?これも商品の関心・興味まで至っていない広告の例だと思います。

答えは、前者が三菱自動車のミラージュというクルマで、後者は日清食品のカップ焼きそばUFOです。「あ〜!」というみなさんの声が聞えてきそうですが、意外とこういう広告は多いのです。つまり商品の告知、または商品の価値告知が目的にも関わらず、その商品が他の同様な商品との差別化が難しく、結果的にインパクトにこだわりすぎて商品告知や価値告知という目的が失われてしまったということです。実際、エリマキトカゲもウーパールーパーも当時大ブームになったのですが、肝心の商品は大ブームにならずそれなりで終わったとも言えると思います。

反対に、商品告知という目的をしっかり果たせた広告とはどういうものがあるでしょうか?ヒット商品となった広告でのキャッチコピーですが、次のヒントで商品名を答えてみてください。

  1. 私はこれで会社をやめました・・
  2. ピッカピッカの1年生。
  3. カラダにピース

もうお分かりですね・・

  1. 禁煙パイポ
  2. 小学館学習雑誌「1年生」
  3. カルピス

特に私は、2のピカピカの1年生の広告は最高傑作だと思っています。1年生になる不安より、楽しみを全面に押し出して、子供らしい発想といかにもという台詞は観ている視聴者も思わず微笑むほどの好感を与えてくれました。残念ながら、どのくらい売れたかというデータはありませんでしたが、1の禁煙パイポはこの広告で大ヒットしたことは間違いありません。この禁煙パイポも最近見ないなあと思ってましたが、確認しにスーパーに行ってみたら、しっかりレジ前に置いてありました。

広告の目的をしっかり考えていますか?

広告制作を生業としている弊社ですが、クライアントに打ち合わせにいくと、必ずと言っていいほど、『小野寺さん、インパクトのあるやつ、お願いしますね・・』と言われることが結構あります。その時、『この広告の目的はどこに置いて考えましょうか?』とお尋ねすると不思議と決まったように、『目立って商品が売れることです!』と言われます。

そこで、私が『では、この商品の他製品との違い、優れた価値は何でしょうか?』とお尋ねすると・・・『だから、それを考えるのが小野寺さんの仕事です・・』と、笑い話のような話は結構あるんです。つまり、商品を売る側がその商品やサービスの価値をあまり考えずに、とにかく売ることだけ考えているということですね。御社は、こんなことありませんよね?

 

【今日の確認27】

みなさん、商品やサービスを広告で売ろうとする時、その広告で何を伝えるのか、明確にしていますか?

 

〜小さく考え、大きく動かす〜

販促&広告アドバイザー

小野寺豊

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