『本当のライバル(敵)を考える』

読んで、すぐに役立つ、販促テクニック

 

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●

販促の“反則技”50

お金をかけずに、アイデアと知恵で集客や

売上げを伸ばしていくための50のアイデア

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●

 

東日本大震災の過酷な状況の中、市民に情報を伝えるために6枚の壁新聞を作った石巻日日新聞社。石巻高校の先輩方が経営陣ですが、その上の先輩である中村雅俊さんが主演でドラマ化され、明日6日夜、日テレ系で放送されます。興味ある方は、ぜひご覧ください。

 

販促の反則技 エピソード22

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

『本当のライバル(敵)を考える』

〜カメラ業界のライバルは、どこか?〜

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

前回は『1100件の特許を持つ会社がなくなる!』と題して、先日事実上の破産で倒れたフィルム界の巨人・コダックとフィルム以外にも活路を求めた富士フィルムのお話をしました。今日は、その流れから最近のカメラのイノベーションについてお話しします。

 

これから、カメラはどっちに向かうのか?

仕事柄一眼レフデジカメを使っていますが、最近気になることがあります。ミラーレス一眼デジカメです。カメラ内部の反射鏡(レフレックス)がないカメラのことですが、厳密にいうと一眼レフのレフはこの反射鏡のことなので、ミラーレスは一眼レフとは言えないのですが、一眼であることから同じジャンルと定義されていることが多いようです。

昨年販売された一眼レフデジカメの中で42%がミラーレスというデータがあります。しかも女性に限ると一眼レフデジカメの60%以上がミラーレスを買っています。特徴は何と言っても“軽い・小さい”ことです。ママをターゲットにして大ヒットしたキャノンのEOS KISSの最新シリーズと比べても重量は半分以下になり、コンパクトで性能もほぼ、一眼レフデジカメと遜色ありません。

2008年にパナソニックが世界初のミラーレス一眼デジカメを発表し、その後、オリンパス、サムスン、ソニー、ペンタックス、ニコンと参入しており、2015年には、一眼レフデジカメのうちの50%を超えるのではないかという説もあります。そんな状況のなか、一眼レフデジカメシェアトップのキャノンがまだ参入していないのです。機が熟するのを待って、最新機能満載の商品を発表するだろうと言われていますが、まさか、コダックのように“デジタル一眼レフが売れなくなるから・・”ということは、まさかないと思いますが、とても気になるところです。

 

高性能化か?低価格化か?

みなさんの記憶に新しいところでは、フィルムカメラのキャノン・ニコン・オリンパス富士フィルムの牙城にデジカメ陣営(パナソニック・ソニー・コニカ・ビクター等)が攻め入った際、どんどん高性能化し、低価格化していきました。デジタル家電と考えれば、本来家電メーカーが強いかもしれませんが、そこはカメラという精密光学製品の本家も本気になって開発競争し、日本がデジタルカメラの世界トップシェアをつくるようになったわけです。

結果、低価格のコンパクトデジカメではソニー、パナソニック、カシオ等の家電勢が強く、一眼レフでは、キャノン、ニコン、オリンパス、ペンタックス、そしてミノルタを買収したソニーが続くという状況です。そんな中でのミラーレスは、どちらにとっても拡大できる市場と捉えており、各社開発を進めしのぎを削っています。

 

本当のライバル(敵)はどこか?

フィルムカメラの時代は、ライカなどの高級輸入品も含めてライバルは、カメラ業界だけだったのが、デジカメになってからは、家電メーカーもライバルになってしまっています。そして、これからは、スマートフォンも含めた業界が、カメラというジャンルのライバル関係になっていくのは、間違いないと私は思います。実は、アップルは純正のデジカメを発売していたことがありました(私も使っていた)が、性能は普通、値段は高い、デザインは今では想像できないほどの陳腐なもので、大失敗に終っています。しかし現在、iPhoneのカメラ性能は、デジカメを凌ぐものであり、デジカメにない機能があったりして付加価値をどんどん高めています。今後のカメラ市場がどういう風に進化し、変革していくのか楽しみでもあり怖くもあるというのが私の気持ちです。

なぜ怖いかというと、

  • レンズの互換性
  • 規格の違い(記録媒体や、ミラーレス規格)
  • タッチパネルの採用
  • 動画の扱いと規格

などなど、各社統一されていない点があり、韓国・中国などの海外メーカーとの規格統一が世界的に、日本排除的な規格に、または統一できない日本以外での新しい技術による世界規格の統一などされてきたら、生産効率や販売数量などから日本製品はこれまで以上に不利になるはずです。

いままで、ガチンコのライバルだった会社が実は、これから、世界市場を狙う上では、真の協力関係になったりすると思います。

今までの関係ではみえない、新しい視点での協力関係、またはライバル関係を見つめ直すことも重要ではないでしょうか?

 

【今日の確認22】

みなさんの会社やお店にとっては、どこがライバルですか?または、お客様の価値を考えたら、協力できるライバルは存在しますか?

 

 

〜小さく考え、大きく動かす〜

販促&広告アドバイザー

小野寺豊

関連記事

  1. 『商品を実際見ないでも、売れるワケ』

  2. 『あなたは、犯罪に関わっている!』〜サービスとリスク〜

  3. 『1100件の特許を持つ会社がなくなる!』

  4. 『邪悪になるな!』 〜この言葉からみえてくるもの〜

  5. 『お客様でないお客様に売っていないか?』

  6. 販促の反則技 エピソード1

ブログ一覧
Verified by ExactMetrics