読んで、すぐに役立つ、販促テクニック
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販促の“反則技”50
お金をかけずに、アイデアと知恵で集客や
売上げを伸ばしていくための50のアイデア
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先週、北九州市の副市長がガレキ受入の視察のため、石巻市に来られました。遠く離れた北九州市が受入を表明してくれることには心から感謝なのですが、もっと近ければ輸送コストや時間がもっと短縮できると思うのは私だけでしょうか?
販促の反則技 エピソード26
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『高齢者+タブレット端末=?』
〜組み合わせれば、新しいものが生まれる〜
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前回は『お金をかけないからこそ、信用がある』と題して、お金をかける広告と口コミについて、情報の信頼性という観点でお話しました。今回は、組み合わせて考えると別な視点でマーケットが広がる話をしましょう。
「食品通販+NTTドコモ」で何が起きる?
みなさん、「らでぃっしゅぼーや」という会社をご存知でしょうか?契約農家が栽培する有機野菜などを専用トラックで宅配するモデルで首都圏を中心に10万人以上の会員数を誇る食品通販大手の会社です。安心安全な食品を求める消費者から支持され、2008年に株式上場を果たし成長してきたこの「らでぃっしゅぼーや」が、先頃NTTドコモの子会社になると発表がありました。なぜ、ドコモの子会社に?と不思議に思ったのですが、日経新聞の記事をみると緒方社長の壮大な未来が見えてきます。
全国に2600の契約栽培農家のネットワークを持ち、取り扱う商品の9割が独自の企画商品で、自ら作った商品を自らのブランドで販売する日本随一の『食のSPA(製造小売り)』を自負している「らでぃっしゅぼーや」も、安心な食材を宅配するというビジネスモデルでは競争が激しくなってきたことと、TPP(環太平洋経済連携協定)による農産物の輸入増加等で将来の日本農業も世界と向き合わないと勝負できなくなるなど考えた結果、
- 顧客5000万人のドコモの顧客に直接宣伝でき、効率よく拡大可能になる。
- ドコモのIT技術力を借りて、生産者・消費者に情報をタイムリーにつなげ、ビジネスチャンスを拡大できる。
と2つの大きな効果を期待しての決断だったようです。
会員数10万人の「らでぃっしゅぼーや」がNTTドコモの5000万人と技術情報力をどう活かして行くのか?とても興味あり、今後どうなるか楽しみです。
高齢者の多い東北が新たなビジネスを生む。
全国的な展開を考える「らでぃっしゅぼーや」とNTTドコモに対し、地方でも通信+宅配のビジネスが加速しています。
東日本大震災で、大きな被害を受けた三陸沿岸を拠点とする食品スーパー「マイヤ」では、震災で仮設住宅に入居して買い物が不便なお客様に対し、5月にもインターネットで受けた注文を宅配するサービスを始めるようです。大手通信会社と組んで岩手県大槌町の180軒の仮設住宅に注文用タブレット型端末を配布し、取り扱いは、食料品、日用雑貨など5000品目でスタートするとしています。
震災に関わらず、東北地方の高齢化比率(65歳以上)は、宮城県を除いて全国平均より2〜6%上回っていました。その上に震災後の仮設住宅で生活する住民の4割が日常の買い物に不便を感じているという状況の中、タブレット端末の取り扱いなど問題はあると思いますが、『困っている、不便な思いをしている高齢者の手助け』という主旨には、ぜひとも成功して欲しいと願っています。
日本の将来の縮図とも言える東北を、今後を見据えたビジネスモデルが進出しています。みやぎ生協でも、昨年11月から、毎日の食事や買い物に不便な思いをしている高齢者や被災者が増えているとみて、仙台市などで夕食用の弁当の宅配を始めました。1人住まいや高齢者夫婦などを対象に1食570円という価格で、現在1日250食ほどですが、今後は伸びるとして宮城県全域に拡大して1日5000食を目指す予定という。
成長性ある高齢者市場には、地元だけではなく、当然、大手も参入してきています。昨年秋頃から、石巻の我家にもワタミグループの宅配弁当のチラシが毎週のように入ってきていますし、イオングループやイトーヨーカドーでも盛んにネット宅配を宣伝しています。また、各社とも高齢者専用ポイントの優遇などを図って、囲い込み競争が激しくなっているようです。
新しい市場ゆえ、現在は手探り状態ですが、顧客満足につながるなら、今後の成長分野になるはずなので注目して行きたいと思います。
【今日の確認26】
みなさんの会社やお店では、高齢者マーケットについてどう考えていますか?
年齢層別ターゲットをどう考えていますか?
〜小さく考え、大きく動かす〜
販促&広告アドバイザー
小野寺豊