読んで、すぐに役立つ、販促テクニック
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販促の“反則技”50
お金をかけずに、アイデアと知恵で集客や
売上げを伸ばしていくための50のアイデア
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仙台〜石巻間のJR仙石線は、津波の影響で特に被害が大きかった高城町〜陸前小野間が未だに開通していません。線路を山側に移設して新規ルートにすることが決まりましたが、その分、開通まであと3年以上かかるようです。たまに読書のために電車通勤していた私もあと3年は別な方法で読書時間を作らなければなりません。
販促の反則技 エピソード24
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『商品を実際見ないでも、売れるワケ』
〜特別な不動産業と普通のラジオ通販〜
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前回は『コンビニが、怖〜い話』と題して、サービス内容を進化させているコンビニ業界がいろいろなサービスでライバルになってくるのではないかというお話をさせていただきました。今回は今までは考えられなかった売り方、現物を見なくても売れているという話をします。
実際部屋を見なくても、決まっていく。
震災後、津波の被害が大きかったエリアでは、民間借上げ住宅などで不動産業がとても忙しい状況が続いていました。仮設住宅の建設が終わった昨年の夏頃からは、落ち着いているだろうと思いましたが、この春は別の問題を抱えているようです。
仙台は、単身赴任の“仙チョン族”転勤による“仙チョン家族”いう言葉があるように大手企業の支店や営業所が多い、いわゆる支店経済の街です。さらに東北大学をはじめとする大学・短大・各種学校なども多い“学都”とも言われています。そのために1月末から3月終わりまでの異動のための部屋探しで不動産業は休日なしで対応に追われています。しかし、今年は例年と異なり、開店休業だと、業界では嘆いているというのです。
それは、震災で家を失った方々が仮設を嫌ってそのまま民間住宅を借り上げているため、どこの部屋も空きがない状況らしいのです。単身者用の部屋数の少ないものは何とかなるのですが、家族用の複数部屋の物件は全くない状況で、予約待ちの方で埋まってしまうということです。すぐに決まっていいじゃないかという方もいると思いますが、紹介手数料で考えると物件数が少ないと手数料も増えないし、問い合わせの電話や来店が多く空室情報をいかに集めるかが勝負となっているようです。しかも、最近は実際に現地を見ないで、ネット上の写真だけで決定している方が半数近くあるというのが驚きです。
モノが見えなくても、売れている。
この状況は、特殊な状況ともいえると思いますが、通常でも商品がどんどん売れているところがあります。日本通信販売協会によると2010年のラジオ通販は、約770億円で5年前の6割増になっているのです。みなさんは、ラジオは聞かれていますか?昨年の震災後にラジオ聴取者が増えたことも理由のひとつになっているようです
しかし、この話はここからがポイントです。ラジオ通販の利用者の8割がシニア層で、注文方法の9割が電話、ネットでの注文は1割しかないそうです。ニッポン放送によると、昨年12月の注文件数は、前年対比34%増になっているそうです。
そこには、人の信頼とコミュニケーション
みなさん、TV・インターネットと違って全く商品が見えないのにラジオ通販がなぜシニア層の方に売れていると思いますか?
理由として考えられるのは…
タイムリーな商品
シニアの方は朝が早い。寒い朝には防寒対策になる布団カバーや羽毛布団などを紹介することで身にもって感じている時だからこそ、必要性が高まっていく。また、ラジオの場合、事前に商品さえあれば映像やテロップも用意することがないので、すぐに商品を差し替えて紹介できる。商品を見せられない弱みを逆に強みに変えた発想は素晴らしいですね。
なじみの“声”だから、信頼感がある。
これが一番の理由でしょうが、毎日のように聞いているパーソナリティが自分に語りかけるように商品を紹介してくれているという安心感と信頼感がそこにはありますよね。
自宅まで届く便利さと返品可能な仕組み
高齢者の方にとって、大きなものや重い商品を買いにいくというのは大変なもの。さらに返品可能となれば、ダメなら返せばいいという気軽さが受けているわけです。しかし、実際の返品率が1%未満と聞くと、商品が見えなくてもしっかり売ることができると改めて思いませんか?
以上の共通点のひとつとして
【1 to 1 コミュニケーション】が存在していると思います。通常の広告メディアが1対大多数なのに対し、ラジオ通販の場合は“1対1のコミュニケーション”を狙っているということも重要なポイントであることは間違いありません。
こうして見ると、売り方次第で商品を見せなくても売れることがあると理解できる訳ですが、もっと深く考えていくと、じゃあ、在庫など持たずに売る方法や、注文もらってから商品を用意する商売とかがあるのでは?と発展して考えられることができますよね。
【今日の確認24】
みなさんの会社やお店では、商品を見せずに売れるモノがありますか?商品の売り方を当たり前のように、同じ売り方で売っていませんか?商品がな無くても売れる方法はありませんか?
〜小さく考え、大きく動かす〜
販促&広告アドバイザー 小野寺豊